フジロックのブログその2(…の1)

フジロック終わってもうすぐ1ヶ月、思い出すにしてもなんだか中途半端なタイミングですが、フジロックの回想録を書こうと思います。

まず、僕は6月までに散々ライブ行っちゃったことや、メンツ的にガツンと来るような好きな出演者がそこまでいなかったこともあって、開催2週間前まで、今年のフジロックをスルーする気満々でした。なのに、みんながワイワイフジについて期待膨らませてたりしてるのを見て居てもたってもいられず、気づいたら通し券購入…。なんだかんだで今年も去年と同様、4泊5日のフル参加でした。


〜木曜日・前夜祭〜
19:00頃に東京駅を出発し、新幹線で越後湯沢へ。車内で期待に胸を膨らませるこの瞬間は、フジロックの一つのハイライトといっても過言ではない。
前夜祭もすでに始まった時間だったということもあってか、湯沢はそこまで人も多くなく、すんなりとシャトルバスへ乗車。山道で揺られた後、夜光る苗場プリンスを見下ろしながら会場に着くあの瞬間も毎年ながら最高でした。
リストバンドを交換し、キャンプサイトへ。前夜祭DJのラストで最高に盛り上がるBorn Slippyの音漏れを聴きながらせっせとテントを張った時のことは忘れられない…


〜金曜日・1日目〜
予想とは裏腹に快晴だったこともあり、気合い入れて8時から開場待ち。この時点で去年に比べ並んでる人の列が短く、人の少なさを実感しました。9時に中に入り、まだ綺麗なグリーンステージで記念撮影をしつつグッズ購入。その後、ドラゴンドラに乗ったり、一通りステージを一周したりして、フジロック気分を最大限に味わえました。夕方までは雨に降られることもなく、過ごしやすかったです。夕方までは…。
では、この日見たライブについて

・CJ RAMONE
冒頭2曲ほどチラ見。晴天の昼間グリーンにふさわしかったと思う。パンクノリのライブを観るのが久々だったので、新鮮味があって良かった。


Ron Sexsmith
間違いなく手堅いライブをしてくれるだろうと期待していたが、その通りだった。この手のアーティストのライブの絶対的安定感は素晴らしいですね。丁寧に音を奏でる様子に酔った。


・Rhye
ギリギリまで裏のThe Sea And Cakeとどっちを観るか迷ってたけど、結果Rhyeを観て損はなかった。音源の落ち着いた印象とは裏腹に、ライブアレンジに勢いがあり、思わず息を呑んでしまうようなライブだった。ミローシュのボーカルの伸びも凄くよかったし、ヴァイオリニストの演奏も本当に素晴らしかった。バンドメンバーみんなが楽しそうに演奏していたのもとても良かった


・FUN.
ボーカルのネイトがグリーンステージのような大きな場でもなんなくこなし、安定した声で歌いながら客を精一杯盛り上げていて、流石だなと思った。なんとなくサマソニ感、というかマリンステージ感が強かったけど、こういうバンドがフジ出てるのも面白いな、と。


My Bloody Valentine
夕刻ながらまだまだ明るいグリーンステージで演奏したMBV。5年前のフジロックでの演奏がとにかく良かったということもあって凄く期待していた。出だし2曲(I Only Said、When You Sleep)はまさに5年前と同じだったのでテンションもかなり上がった。ただ、それ以降は、この時間帯ということもあってか、はたまたメンバーが本調子じゃなかったのか、自分の中で「なんか違うな…」という印象を拭い切れないままライブを見届けていた。そもそも音がマイブラのくせに大きくないというのもあったが、ギター兼キーボのサポートメンバーがいたというのが前回と大きな違いだった。個人的にはいくら音をスピーカーから流していようと、ここは4人でやってほしかった。因みに、相変わらずNew Youはグダグダで、何が何だかという感じでした。


・Of Monsters And Men
間違いなく今もっとも旬なバンドの一つだし、かなり期待していたが、その期待に応えてくれる、最高のライブだったと思う。大人数バンドながら、一人ひとりの役割もちゃんと果たしていたし、音も凄く良かったので各楽器もはっきりと聞こえた。途中、雨が降り出したら、周りの客が喜んで歓声あげてて可笑しかった。


Flying Lotus
去年のエレグラでもやってたらしい、3Dビジョンを使ったライブを今回もやってくれてめちゃめちゃ嬉しかった。途中、何回か彼の生ヴァースを観れたのが最高にテンション上がりました。CD音源ではあまり好きになれなかったCosmogrammaの曲も、ライブだとめちゃめちゃかっこよかったです。


Nine Inch Nails
夕方から会場は雨が降ったり止んだりを繰り返していたが、'09のサマソニの事もあって、この日フジロックに居た人皆、心の底でNINの時に雨が降っているような感じだった。そして皆の期待に応えるようにNINの始まる10分前くらいから激しい雨と雷に襲われる。多少の心配をしつつも、今回のフジロックがNINの活動復帰最初のライブだったため、どんなライブになるんだろうと始まるまでウズウズしながら、始まる直前になってもマイク一本しかないステージを眺めてました。
時間きっかりにトレントが登場し歌い始めてから徐々に楽器が置かれ、メンバーが登場していく様は本当に最高だった。サイドスクリーンを一切使わず、バンド持参の機材だけでパフォーマンスしていたのも、いつもなら不平をこぼしていたかもしれないけど、今回ばかりは本当に素晴らしかったと思う。フェスでここまで自由かつ計算されたセットを見たことがなかったので、かなり衝撃を受けた。ライブが終わる直前まで演奏の傍ら鳴り響いていた雷雨を含め、事件といわんばかりのライブでした。生中継をやってくれたおかげで、いつでもこの時の動画が見れるってのも素晴らしい。


〜土曜日・2日目〜
豪雨によってテントが雨漏りしたり、中々過酷な夜を過ごしつつもなんとか2日目に。お風呂でリフレッシュしたりBBQ楽しんじゃったせいで出だしは遅れたものの、良い中日でした。この日は、金曜や日曜に比べて人が多く、去年を思い出しました。

トクマルシューゴ
2日目はAimee Mannからスタートする予定だったものの、BBQに負けてトクマルシューゴから観ました。演奏もしっかりしていたし曲もとても良かったんだけど、すべてがステージ内で完結しているような印象を受けた。もっとオーディエンス側にも方向がむていたら良かったなぁ、とも思ったり。


・TOM ODELL
間違いなく今もっとも旬な新人の一人だし、かなり期待していたのだけれど、前日から続く雨による疲労や、豪雨から避けてきた人がレッドに流れ込んでいたことによる密集加減、3日前のショーケースに当たっためすでに軽く一回ライブを観ていた、など、色々な理由によりあまりちゃんと見れなかった…。間違いなく良いライブだったんだけど、それがちゃんと雨宿りしていた、トム君にあまり興味のなかった人にも伝わっていたのかなというのが、僕がいまだに気になっているところです。


FOALS
土砂降りの中、グリーンで演奏していたFOALS。ライブはあまりに予想の範囲内過ぎて数曲しか見なかった…


Daniel Lanois
天候が一向に良くならなかったので、小休憩を取った後、ヘブンへ。日が沈んだ頃には雨も上がり、過ごしやすくなっていました。夜のヘブンの雰囲気とDaniel Lanoisの奏でる音楽がとにかく申し分ないくらい素晴らしくマッチしてました。あの落ち着いた雰囲気はフジロックならではという感じ…。


・Kendrick Lamer
ダニエル終わりでホワイトに来てみたものの、Bjorkを観に行っている人が多かったせいか、とにかく人が少なくてびっくり。やっぱりフジロックはオッサン多いからなんかなぁ、とも思ったり。しかし、ケンドリックが出てきた時はなんとかそこそこ人が集まってました。ラップトップに問題があったようで10分ほど押してたってのもあるけど、、、
今回はバンドメンバーによる生演奏で曲を披露してくれて、ただただ格好良かった。人数があまり多くなかった分、濃いファンが集まっていたようで、僕の隣に居た外人に至っては、有名なフレーズだけでなく、全曲の全リリックを完璧に覚え歌っていて、つい感動してしまいました。ケンドリックも、ステージから右側、左側、前方後方と位置でわけながら観客を煽って盛り上げていました。もっとクールに淡々とやっていくのかと思っていたので、ライブを観ている人、一人ひとりをもれなく楽しませようとする県土リックの姿勢が意外でありつつも感心しました。


Jurassic 5
ケンドリックからJ5という流れな時点で最高だけど、J5だけで見ても、文句なしのライブだった。コーチェラのウェブキャストが凄く良かったので、期待していたが、実際にメンバーが和気藹々とMCしながらラップする様を観てるだけでも楽しかったし、各曲にそれぞれ見せ場があって、飽きさせないようになっているのも良かった。とにかくエンターテイメント性があって、貫録のステージングという感じ。1日の〆に幸せな気分になれるライブが観れるのはやはりいいな、と。余っていた体力はすべてこの90分で使い切ってしまいました。


てな感じで2日目まで、書いたけど、思ったより長くなったので、3日目だけ分けて書きます。後半へ続く…!